H氏との真剣交際
H氏との交際が始まるまで
担当者に連絡を取り、H氏と交際に進みたい旨を伝えました。
ほどなくして、H氏側の担当者からも「ぜひ交際に進みたい」という返事が届き、正式に交際がスタートすることになりました。
それまでのお見合いとは違い、今回は少し緊張よりも安心感のほうが大きかったのを覚えています。
交際が始まってからは、LINEでやりとりをするようになり、時々会って話す時間も持つようになりました。
相談所での「お見合い」という枠を超えて、ようやく“一対一の関係”が始まった感覚でした。
実家にいながらの婚活という現実
当時の私は、まだ実家暮らしでした。
結婚相談所に入っていることも、婚活をしていることも、両親には一切話していませんでした。
正直に言ったら、何を言われるか分からなかったからです。
否定されるかもしれない、馬鹿にされるかもしれない。
そう思うだけで、口を閉ざす理由としては十分でした。
そのため、相談所へ行く日も、H氏と会う日も、すべて「用事がある」と曖昧に濁していました。
今思えば、それ自体がかなりのストレスだったと思います。
担当者という「安全な存在」
私の担当者は、40代の女性スタッフでした。
とても落ち着いた方で、話を遮らず、否定もせず、ただ静かに話を聞いてくれる人でした。
家のことで問題が起き、感情が抑えきれなくなって、泣きながら電話をかけたこともあります。
それでも、「大丈夫ですよ」「ちゃんと話してくれてありがとうございます」と、変わらない態度で受け止めてくれました。
私にとって担当者は、婚活の相談相手というよりも、
**初めて“安心して弱音を吐ける大人”**だったのかもしれません。
婚活に疲れ、立ち止まりかけたとき
H氏とのやりとりが続く一方で、私は少しずつ疲れも感じていました。
婚活そのものに、というより、「常に気を張り続ける状態」に疲れていたのだと思います。
ある時、休会を考えて担当者に連絡をしました。
その時に言われた一言が、今でも印象に残っています。
「Hさんと、このまま終わってしまっても、本当に大丈夫ですか?」
その問いを聞いた瞬間、私ははっきりとこう思いました。
――それは、嫌だ。
迷いはありましたが、答えは意外なほど明確でした。
自分の気持ちに、他人から気づかされる
お見合い後や交際の節目ごとに、私は必ず担当者と連絡を取ったり、面談をしていました。
これまで会った方たちについても、良かった点、違和感、すべて正直に話してきました。
そんな中で、ある時こう言われたのです。
「たまごさん、Hさんの話をされるとき、とても楽しそうですよ」
その言葉を聞いて、ハッとしました。
自分では気づいていなかったのですが、確かにH氏の話をする時だけ、声のトーンも、表情も違っていたのだと思います。
自分の気持ちなのに、自分より先に、他人に見抜かれていた。
でも、それが妙に恥ずかしくて、同時に少し嬉しくもありました。
